本書の内容は、
議論に勝つ方法というよりも、
上手にコミュニケーションをする方法、
自分の意図を相手に上手く伝える方法、
だと思った。
特に議論に勝たなくても、
相手に自分のことを理解してもらえて、
結果的に自分の思っていた方向に事態が進展すればよい、
ということが分かった。
参考になったと思うところ。
議論に勝ちたければ、まずあなたの意見を相手に通せるような素地をつくる―つまり相手の話を聴くこと。それは、相手の心をあなたに開かせることに通じる。p27
一緒にいて心地よい人というのは、自分のことを受け入れてくれて、こちらの言い分を否定しない人である。そして、話にじっくり耳を傾け、導き出した考えや結論について一緒になって考えてくれる人には、誰でも打ち解けた気持ちになる。p50
人間というものは、どうしても、自分のことを話題にしてくれる人に好感を抱く。p60
まず相手の話を聴くこと、
相手に関心を持つこと。
自分の主張が受け入れてもらえるかどうかには、その人自身の人柄も大きく関わってくる。p76
ジョン・ウェインやハンフリー・ボガードなど、孤高の雰囲気を湛えた強そうな人物が尊敬を集めていた昔と違い、今は謙虚でより身近に感じられ、自分たちに理解や関心を示してくれそうな優しい人間が受ける時代である。自分の弱さを隠すことなくさらけ出せる人に、現代の人々は好感を抱く。p81
現代において、
好感を抱かれやすい人柄。
お笑い芸人がウケルのは、
そういう理由なのだろうと思った。
主張に関心を持たせるのに重要なのは、「相手にとってもメリットがある」と、納得してもらうことである。p100
相手を中心にして考えてみること。
なかなか難しいことだと思う。
幸福というものは、人との比較がベースになっている。自分が何を持っているか、何を望んでいるか、何が自分にふさわしいと思っているか。それらはすべて、人との比較に基づいているのだ。p102
比較するのはよくないと分かっていても、
どこかで比較している自分がいる。
比較からは逃げられないのだとしても、
そういうものだということは、
理解しておいた方が良いのだろう。
それまでの立場を変えることを強いるのは、相手のメンツを潰す行為である。これは、絶対にすべきではない。立場を変えるための口実を与えることができれば、相手もメンツを保ったまま主張を受け入れられ、議論はスムーズに進む。p117
相手のメンツを潰さないようにすること。
そのためには、
議論にあえて負けておいてもいいのだと思った。
議論の場では相手に花を持たせても、
結果的に自分の考えや意見が通れば良いのだ。
相手の言葉を少し変えて繰り返すと、あからさまな質問と受け取られずに情報を引き出すことができる。p129
話し方のコツとして。
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